ウォールとは あそびぐらウォール クライミング教室  ウォールづくり14 福島支援
クライミングウォール
クライミングするために「ホールド」という突起物を取り付けた人工壁をクライミングウォールと言います。欧米では1980年代後半にボルト止めホールドが作られて競技会の開催が盛んになりました。日本は戦前に軍隊の訓練用に造られて利用されてきた歴史もありますが、趣味やスポーツとしては90年代になってからのようです。

自然壁のクライミングは滑落すると命に関わる事故になるリスクが高いので競技会には向きません。けれど、人工壁は安全性が高く天候に左右されずレベルに応じてルート設定が自由に出来ます。
身ひとつで低い壁を登る「ボルダリング」や、高い壁をロープで支点確保しながら進む「リード」など競技は途中で落ちる事が殆んどです。競技ではルートの最上がゴールですが、当方のクライミングウォール下のスタートまで自力で降りてゴールという決まりにしています。その理由は登山や岩登りでは下りもあり、登りより下りのほうが危険なので下りのスキルを身につける為です。
ウォールいろいろ
 スポーツクライミングが東京オリンピックの種目になったことでマイナー競技だったクラミングが広く知られて競技の国民にに浸透して、商業ジム施設が増えたり、家庭でウォールを設置する家が増えてきました。
    
 
鳴門アミノバリュー ②城西高校  ③県消防学校  ④ダッキーハウス
鳴門アミノバリューホール内ウォール 
 高さ12mにて3ルートの登攀競技認定の樹脂製ウォール。ガラス繊維の入ったFRPの強化樹脂パネルで実際の岩に似せて表面は様々な形状の凹凸があるリアルな形状。ホールドは埋め込み式。県山岳連盟の管理運営。

② 城西高校登山部部室のウォール
 登山部員の競技練習用に校内の古い実験棟を転用して顧問のS先生が造られた木製コンパネを使用した高さ3.5mで前傾約120°のボルダリングウォール。当方の壁を造る際に必要な材料や、組み方などを教えて頂きました。
③ 徳島県防災センター内の消防学校(北島町)屋外ウォール
 北島町にある消防学校施設のコンクリート壁面を直に利用した高さ24,5m。高さ県内一、ビル火災など高所での救急訓練想定の垂壁と、てっぺんに飾りのような?ハングがあります。ホールドは埋め込み式。
県内のボルダリングジム 
ROOTS(板野郡藍住町)本格的ボルダリングジムで競技会も行われています。壁の種類も6面ほど
キオラブロズTOTY(徳島市南沖洲)本格的ボルダリングジムです。
阿波土柱の湯(阿波市阿波町)温泉施設内の一角に設けられたボルダリングウォール
ホールドの種類
 ホールドとは壁を登るために手や足を置く人工の突起物のことです。クライミングは腕の筋力でに登ると思われがちですが、梯子を登るのと同じで基本は手でバランスを保ち、片足に重心をかけて進みます。けれど梯子のような決まった握り手や足場がないので、様々な形のホールドに手足をかけるのがクライミングです。大きく掴みやすいホールばかりでないので様々な形のものを使うようになります。
   
①ガバ ②インカット  ③カチ ④ピンチ
     
 ポケット ⑤スローパー スタンス小  スタンス大 
ホールドの持ち方
①ガバ(ジャグ)・・・名のごとくガバっとつかめる安心感ある大きめのホールド。
②インカット・・・小さめのガバで内側に切り込んでいる。ガバのように大胆につかめないが指はしっかり掛る。
⓷カチ・・・小さめの角ばった形状。指先を揃えてカチッとつかみます。最初は持ちにくいと思いますが集中すればしっかりキープ出来る。
④ピンチ・・・細長い形状で親指と他の指で挟みこむようにして持つ
⑤ボケット・・・指の入る穴のあいたホールド。他の指はホールドに当てて補助する。
⑥スローパー・・・丸くつかみどころのないホールド。手のひら全体で包み込むようにして肘も壁につけるようにして保つ。
⑦スタンス・・・主に足のせ用だが上につけるとカチにもなる。

初心者や子供さんはガバ以外のホールドは敬遠してつかもうとしません。けれどそれをどう持てば保持できるかを試行しなければわからないのですが子供たちにそれを伝えるのが難しいです。持ちやすいガバばかりだと簡単に登れますのでクライミングが上達しません。カチやスローパーなどを使う難しいルートをいかに攻略するのが面白いのですがそこまで興味を持って続けられるようにしていくのが難しいところです。遊びの視点で面白いという要素を多く加えていくのがウォールづくりの課題です。。