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茶室小屋づくり(1)


きっかけは
 ダッキーハウス3号小屋をつくろうと思い、桧風呂に惹かれたけれど、風呂は居宅にあるので利用頻度が少ないことと、木の風呂はメンテナンスが大変だと聞いて断念。 1〜2名用のバンガローを造っても、ニーズも面白味もないと、探していてネットで辿り着いたのが茶室だった。


茶室の基本は4畳半ということでスペースにちょうどはまることと、自分が楽しめることが決め手だった。 茶道経験のない者がいきなり茶室づくりは順序が逆かもしれないけど、「一期一会」や「侘び寂び」の考え方に遊びを支援する仕事にとってはその精神への学びは欠かせないと思った。


低予算で造るには
 ネットで調べた平面図を参考に現場の寸法を測って略図を書いて2号館を造ってもらった業者に見積依頼する。 たった3坪ほどの小屋でも茶室となるとかなり高くなる。見積は400万ほどかかるというので内訳をチェックすると水屋と炉縁など専門メーカーの高額な既製品だったのでそれらを施工の大工さん造作にしてもらう。 また関連する炉檀、水皿、照明その他の設備関係の製品は自分で通販や、オークションで購入して揃えることにした。

外壁は杉板張りで塗装は自分で塗る。 屋根は杉皮葺きを希望したが、材料がl高価でそれを葺く職人がいないなど、低予算では鉄板屋根になった。 杉皮や藁葺きなど昔の材料や工法は、現代では希少価値がついて逆に高級品となってしまう。 建物まわりの犬走りの砕石入れ、中庭の整地など自分ですることにした。


それでも普通の小屋よりはかなり割高。家造りは小さくても手間賃はさほど変わらないので高くなる。低予算で建てるには2号館の計画に加えてするのがベストだった。けれどあの時には茶室など思いもかけなかったので仕方がない。費用は高くはついたけど楽しみや目的が継続してよかったと納得。



基礎工事(H23年10月中旬着工)


10.15解体前の物置 A解体後 10.27基礎工事 11月建前

左の画像は以前あったヨド物置。 これを作業土間側に移動を考えたがスペースの問題で置けず、解体を手伝ってくれたUさんに譲りすることに。 10月半ばに基礎工事にかかるが、 平面寸法では両側との建物屋根の出羽分が入っていなかったので1号館のトイレ屋根を切ったり、 2号館の犬走りを削ったりする余分な工事が加わった。 更にお隣りの境界のブロック塀が経年劣化でぐらつきがありその補修工事も追加になった。 結果的に基礎工事は34万円かかった。

基礎が終わると工務店の大工仕事が始まり11月中旬に棟上げとなる。 施工は前回と同じ高照工務店さんの一番人気のKさんが携わってくれひとりでコツコツと丁寧に仕上げてくれた。


外廻り(H23年12月末)
砕石を降ろす 犬走りを砕石で敷きつめる 踏み石を据える


中庭整地と芝張替え(H24.1月初)
スコップで芝を剥ぐ 真砂土を入れて沈んだ地面を上げる 剥いだ芝を並べて整える 目地と上に土を入れて養生

自分で出来そうな作業は自分でと建物まわりの犬走りに砕石で埋める。 町内にある砕石業者の高橋運輸さんで軽トラ1車分の砕石と真砂土を購入しに行く。 真砂土は少し窪んでいた中庭に5cmほど高さを上げる為、 芝を剥がして土を入れて張り直す。 芝の目地を埋めて上から全体にと養生用に土をかけて2日で終了。 これを工事業者に任すと4〜5万円は上乗せになるが、 材料費だけで済んだ。 


砕石、真砂土軽トラ2車    4,200円  
玄関あがり石           0円
飛び石 2個  1,000円〜ホームセンター 入り口の大きい石はものは砕石屋さんにもらう。  
玉砂利 6袋  2,900円〜ホームセンター 



塗装(12月下旬1月上)
 外壁は今までと同じ杉板だが1、2号館は横だったが今度は縦張りだった。 しかし縦塗りとなると流れやすい柿渋では非常に塗装がやりにくいと察して、 窓下に塗装作業がしやすいように流止めの仕切り板をつけてもらう。 その仕切りを利用して上下の色をツートンで変化をつける事にした。
塗装前 墨しぶ1回め塗り 墨しぶ3回目塗り 柿しぶを墨渋で混ぜる

墨渋
 柿渋に墨を混ぜて黒くしたのを墨渋といいます。 今まで使っている柿渋に市販の墨汁を混ぜるのですが、墨汁は原液では分離するので水で薄めるとよいとネットで見たページに書かれていたので実験すると見事に混ざった。感激! ちなみに墨汁は安いものでOK。 3回塗ると上画像のようになった。 上の部分はそのままの柿渋で2回塗装した。 これも雨風で落ちるので年に1回は塗り直さなければならない。 そのうちに上下変わらない黒っぽい色になっていくだろう。 

 柿渋塗料も数社メーカーがあるが、ここのが粘度があって塗りやすい。 色も濃く変化するように思う。 無臭もあるが有臭のものが安いので、臭いもすぐに消えるのでお気に入りとなっている。 今回は中粘度で初めは中粘度で2倍に薄めて使う。 

柿渋1.8L中粘度  3本  3,360円  大杉型紙